2012年5月27日日曜日

「世界を歩いて考えよう!」

巷で噂のアルファブロガー、ちきりんの新著「世界を歩いて考えよう!」を読了しました。

今回もちきりんイズム全開の作品!ただのオバハンの旅行記じゃないです!
海外旅行にほとんど行ったことがない自分にとっては、新鮮であり、衝撃を受ける内容ばかりでした。(※ちきりんは崩壊後のソビエト連邦など約50ヶ国を旅してきたとか。)


旅の種類って「非現実を楽しむ旅」と「非現実から学ぶ旅」の2種類があると思う。
前者は、修学旅行で何となく京都に行ったけど、宿舎の夜が一番の思い出だった!なんていうケース。

後者は、歳を取って(人生経験や歴史的背景を知って)から行く京都はひと味違うなあというケース。
種類の違いによって一緒にいく仲間も準備も相当変わってくると思う。


どちらの旅もそれぞれの良さがあって大切だと思うけど、本書ではとことん考えて楽しむ旅の面白さと重要性を謳っています。
著書の中で、ちきりんの独特なモノの見方や考え方のルーツは、海外旅行にあると本人が述べているほどです。


自分は、この本から以下の2つを学びました。

①時代によって旅は変化する(旅行は生き物)ということ。 
②日本の常識は世界の非常識(逆も然り)だということ。


①は、旅をするタイミングの話。当たり前だけど、世界各国は常に変化してる。
「いつか行きたい。」と考えてる場所は、今すぐ行きべきなんだと強く感じました。
今はもう共産主義国家の旧ソ連を見ることはできないし、アンコールワットやピラミッドといった現存する遺跡も壊れない(されない)保証なんて一切ない。
今この目で見れるものは見ておくべきです!本当に!


また、どこどこの世界遺産が観たい!というのも大事だけど、国の成長フェーズや、その国の国際的立ち位置を考えて旅先を選ぶというのも大事。

例えば、高度経済成長からバブル期の日本さながらの勢いがある新興国。経済成長はそこそこに楽しくやっている南欧諸国。未だに一党独裁の社会主義国家などなど。(本書で紹介されている国々が参考になると思います。)


②は、これも当たり前だけど、日本の常識は世界の非常識だということ。
聞けば「そうだよね」ってなる話でも、普段国内で生活しているだけでは、気づかないことはいっぱいあるし、肌感覚で知ることも重要だと思う。


例えば、フィリピンの高級レストランでは、紅茶を頼むと「お茶の入った透明のカップ」と「未開封のリプトンのティーパック」が運ばれてくるらしい。
レストランサイドは最高級のおもてなしを演出している一方、日本人サイドは「え…!?」っと思ってしまう。それはなぜか?(理由は本を読んでみて。)


また、インドでは当然のように格差(同じ世代の子供が一方では人力車に乗り、一方では人力車を引く光景)を感じる(感じざるを得ない)環境があるのだとか。
日本が世界の中で良い意味でどれほど異常なのかを知れるのも海外旅行の魅力。


結論、もっともっと考えることを楽しむ海外旅行をしようって思わせてくれる一冊。
特に自分は学生で時間だけはあるんだから旅をしない手はないよね!
一般の社会人と旅行の時期をずらして安上がりにさせるのも学生のアドバンテージ。


学生か社会人かというのを抜きにしても、日本人というだけで、「円」と「信用度の高いパスポート」という凄いアドバンテージを持っている。
外国で観光行ができるほど自国の通貨やパスポートに力がないって国が多い中、日本人は旅行において様々な選択肢を取ることができるって本当に素晴らしいよね。



今まで旅とかどうでも良かったけど、日本国内の世界しか知らないのは勿体無いよね。学生というアドバンテージがあるうちに気づけてよかった。


まだ気づいてない人は、「世界を歩いて考えよう!」是非読んでみてください!

ちきりんのブログも併せてどうぞ。


追記:ちきりんの書評コンテストに応募しました。